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不動産投資セミナー

女性のマネー事情

賃金格差の原因は昇進機会の乏しさと勤続年数の短さ

女性の出世は男性よりも厳しいのが現実。産業や職種にも左右されます。

 2009年に厚生労働省が発表した「男女間の賃金格差レポート」では、男女間の賃金格差に影響している原因を細かく分析しています。

 それによると、影響の大きい原因順に職階(11・0)、勤続年数(5・3)、年齢(1・2)、労働時間(1・2)、学歴(1・0)、企業規模(0・6)、産業(マイナス2・8)となっています。カッコ内の数値は、もしその項目で男女に違いがなかったら、どれだけ差が縮まるかを示したものです。職階の11・0は、「もし職階が男女で同じ」であれば、男性の賃金100に対して11・0だけ女性の賃金水準がアップするということです。昇進の違いによってそれだけ大きな差が生じてしまっています。

 この分析によれば、年齢、労働時間、学歴、勤務先の企業規模といった項目での影響はほとんどありません。「産業による影響」ではマイナス2・8になっており、女性のほうがむしろ有利になっていることを示しています。働く女性が多い「金融業、保険業」「教育、学習支援業」といった業界の賃金水準が高いためです。

 問題は、職階と勤続年数の二つです。女性が長く働き続けることができ、昇進についても適正な評価を受ければ、もっと女性の待遇は改善していく可能性があります。

 ちなみに、女性が多く働いているのは、産業別でいうと「医療、福祉」(女性雇用者総数の20・9%)、「卸売業、小売業」(19・9%)、「製造業」(11・4%)などです(総務省「平成26年労働力調査」)。

 また、雇用者数に占める女性の比率が5割以上の産業は、「医療、福祉」(75・3%)、「宿泊業、飲食サービス業」(62・1%)、「生活関連サービス業、娯楽業」(59・2%)、「金融業、保険業」(53・2%)、「教育、学習支援業」(55・1%)、「卸売業、小売業」(51・4%)となっています(同前)。

 これらの産業別の賃金を見ると、「情報通信業」が最も高く、次いで「教育、学習支援業」となっています。逆に、「卸売業、小売業」や「宿泊業、飲食サービス業」はかなり低水準です。

 さて、このように女性が働く産業もさまざまですが、IT革命によって情報化社会が到来し、産業構造や仕事の内容が大きく変化しつつあります。最近では、将棋や碁のプロにAI(人工知能)が勝って話題になりました。

 昨年、野村総合研究所が国内の601種の職業ごとに、コンピュータ技術による代替確率を試算しました。すると、10〜20年後に、日本の労働人口の約49%が就いている職業がコンピュータ技術によって代替可能との結果になりました。

 特別な知識やスキルが求められない職業はもちろんですが、データの分析や一定の手順に沿った操作を行うだけの職業は、人工知能などで代替できる可能性が高くなるそうです。逆に、芸術、歴史学・考古学、哲学・神学など抽象的な概念を整理・創出するための知識が要求される職業、あるいは他者との協調や他者の理解、説得、ネゴシエーションなどが求められる職業は、人工知能などでの代替は難しい傾向があります。

 あくまで、コンピュータによる技術的な代替は可能性であり、実際に代替されるかどうかは社会環境要因の影響も大きいそうですが、働く女性のみなさんも、自分の仕事が将来、どういう影響を受けるかいまのうちから考えておいたほうがいいでしょう。

POINT

偉い人、古株社員は男性ばかり!
長く働いてドンドン出世していく女性は少ないのです。

バリバリ稼ぐ女性が多いのは断然IT系!
サービス業の人たちはさびしい懐具合です。

ルーティンワークは機械に奪われてしまうかも。
将来生き残るためのスキルを身につける必要がありそうです。

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