投資額ではなくリターンで考える
少額の不動産投資のほうがリスクは低いでしょうか。リスクやリターンを考えたら、かえって高くてもよいのです。
不動産投資を始めるにあたって、「最初は小さい額から」ということでワンルームを検討する人もいます。
しかし、不動産投資を事業として考えれば、重要なのは投資額に対するリターンです。リターンとは、資本投下に対する利益のことで、不動産投資においてはおもに「賃料収入(インカム・ゲイン)」と「売却利益(キャピタル・ゲイン)」です。
これらのリターンを得るための手間暇は、物件の価格に関係なくほぼ同じです。とすれば、投資金額の小さいものを選ぶより、ある程度まとまった金額で1棟まるごと購入したほうが投資効率は良いといえるでしょう。
また、価格が高いかどうかとリスクの大小は比例しません。同じような立地にある1戸2000万円の区分所有マンションと、1億円の一棟ものアパートを比較してみましょう。
不動産投資の第一歩は融資の可能性を知ること 賃料はマンションが月額12万円で表面利回り7・2%、一棟ものアパートが1室6・7万円×6室で表面利回り8・04%です。
マンションのほうは、空室になれば賃料収入はすぐ0になってしまいます。しかし、一棟ものアパートなら1室空いても5室はそのまま。空室リスクがそれだけ分散されるのです。