オーナー社長のための収益物件活用術 会社の経営安定、個人資産を防衛

第1章収益物件の利益最大化で
副収入を得ながら節税も実現する

中古物件はレントロールに注意する

 収益物件の活用においては中古物件の取得がベストな選択であると述べてきましたが、中古物件であれば何でもいいというわけではないので注意が必要です。注意点のひとつは、既存入居者の入居条件(レントロール)です。

 次ページの表を見てください。

 この物件は4部屋ですが、過去から入居している部屋の賃料が、現在の相場賃料に比べて高くなっているのがわかります。直近で入居した101号室の7万5000円が現在の賃料相場であるということです。

 そのため、101号室以外の部屋が退去してしまえば、新たな入居者の賃料はすべて7万5000円になってしまい賃料収入が大きく下がってしまうことがわかります。

 4室の賃料収入の合計では、現在月額38万円のところが30万円にまで下がってしまうのです。これによって物件価格も下がってしまいます。この物件が利回り10%だとすると、4560万円の物件価格が3600万円になってしまう計算です。

 ですから、物件を選ぶときにはこのレントロール(賃借条件を確認するための書類で、部屋ごとの契約賃料や共益費、敷金の金額、契約年月日などが記載されている)をよく吟味することが大切です。

 そして、現在の相場と比較して大きくかい離して(高い賃料で)入居者が入っている物件は、現在の相場に引き直して見ていく必要があります。なぜなら、相場より高い賃料で入ってくれている人が退室してしまえば、家賃設定を下げなければ次の入居者獲得が困難になるからです。

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