医師一家の生前対策

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13のテクニック

株式交換と株式移転の違いとは

株式交換とは

株式交換とは、株式会社がその発行済株式のすべてを他の会社に取得させる行為のことをいいます。
このとき、すべての発行済株式を取得された側が完全子会社、すべての株式を取得した方を完全親会社と呼びます。 株式交換を行う対価がすべて完全親会社の株式の場合、株式交換する前の株主は、交換した後に完全親会社の株主に変わります。

株式交換という言葉を聞くと、会社間同士での株式移動のようなイメージを持つ人も多いかもしれません。
しかし実際は法律行為ですので、発行している株式のすべてを他の株式会社などに取得させる行為になります。 そのため株式交換を行うと、持株100%の子会社が誕生します。
実際に交換する株式の対価は、親会社が保有している有価証券の他に、別の会社の株式でも問題ありません。 そのような特徴がありますので、交換する際の柔軟性が高いのが特徴といえるでしょう。

株式交換には、他にも次のような特徴があります。
まず現金が不要です。
株式交換は、株式会社が売却企業を100%持株の子会社にする手法です。 実際は、買収企業が自社株式と売却企業の株式などを交換して行います。 買収企業については、売手企業の株主から株式を買い取る際に現金の支払いが生じますが、現金の代わりに自社株式を割当てて行うのが株式交換です。 当事者間の価値比率によって、完全親会社の株式が完全子会社に割り当てられます。 このように株式交換であれば、買収企業は現金を支払うことなく買収ができます。

また、少数株主から強制的に株式を買い上げることもできます。
株式交換は、少数株主の株式を強制的に買い上げることができる特徴を持っています。 他社のすべての株式を購入する場合、すべての株主の間で株式譲渡の合意を行う必要があります。 しかし株式交換では、株主総会の特別決議があれば大丈夫ですので、少数株主が反対しても手続きを行えます

株式交換とは

株式移転とは、2以上の株式会社が、すべての発行済株式を新しく設立する株式会社に取得させる行為をいいます。
株式移転する結果、新しい株式会社が設立されることになり、今までの株式会社は新しい会社の完全子会社になります。 株式移転は普通の株式移動とは異なり、どちらかというと企業再編の特徴があります。 企業が持株会社を設立する際に、この株式移転を行うことがよくあります。 実際に株式移転を行う時は、移転に伴う計画書作成、事前の開示、株主総会の承認など、様々な手続きが必要です。
そして会計処理については、新しい会社が完全親会社の地位につく時だけ、仕訳が必要です。

株式移転と株式交換は内容がよく似ていますが、異なる点もあります。 違いを理解しておきましょう。

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