不動産投資を始めた働く女性たち その2
【事例3 Mさん】
節約より収入を増やすことが大好き。
会社勤めをしながら起業や不動産投資も。
目指すは10種類の所得を得ること。
Mさんは29歳の会社員の女性です。ビジネスに興味があり、大手企業やベンチャー企業などで様々な業務を経験。以前は公認会計士を目指していたこともあります。 「節約よりも収入を増やすのがモットーで、確定申告書のすべての所得項目で収入があるのが目標です。収益不動産は3年ほど前から検討し始め、昨年の7月に2物件をほぼ同時に購入しました。また、同じ頃、自分の会社を二つ立ち上げ、いまでは会社員、不動産オーナー、起業家という〝3足のわらじ〟を履いています。そんなにいろいろ手を出して大丈夫って聞かれますが、好きなことだけやっているのでストレスは全然ないですね」
現在、所有しているのは都内の区分所有マンション1戸と千葉県市川市のアパート1棟(店舗+6戸)。Mさんは両親が大家業をしており、小さい頃からそれを近くで見ていて、もともと不動産に興味があったそうです。 「2〜3年前からいろいろな不動産会社を訪ねて『収益不動産が欲しい』といっていたのですが、その中でピンときた会社にお願いしました。私はビジネスでもプライベートでも直感で人を選ぶタイプなんです。特に不動産投資は、物件を購入してからもずっと長くサポートしてほしいじゃないですか。お互いの相性がすごく大事だと思います」
購入にあたっては、別々の金融機関をご紹介。Mさんの場合、勤務先や年収といった属性が良いので、予定した通りの金額を借りることができました。
今後は、ご自分の会社での事業展開などさらにいろいろなアイデアを練っているMさん。そのプランの中に不動産投資を上手に組み合わせていくため、私も全力でお手伝いしていく予定です。
〈プロフィール〉- 年齢:29歳
- 職業:会社員
- 家族構成:独身
2015年7月 渋谷区に区分所有マンション1戸(1LDK)と千葉県市川市で一棟ものの中古アパートを購入
〈所有物件1〉- 所在地:東京都渋谷区
- 種別:区分所有マンション(1LDK)
- 専有面積:47㎡
- 購入時期:2015年7月
- 購入価格:3800万円
- 年間収入:229万円
- 利回り:6・02%
- 所在地:千葉県市川市
- 種別:アパート(鉄骨造4階建て、店舗+ワンルーム6戸)
- 建物面積:211・2㎡
- 購入時期:2015年7月
- 購入価格:5350万円
- 年間収入:460万円
- 利回り:8・59%
【事例4 Uさん】
一流企業に勤務しながら3棟購入、キャッシュフローを確保した後に退職。コンサル会社を立ち上げ夢へ挑戦。
Uさんは、会社員を辞めて起業した39歳の女性経営者です。大手金融機関に勤務していた9年前にアパートを2棟購入し、さらにその翌年、マンション1棟を購入。3棟所有したところで退職し、自分の会社を設立したのです。
この会社で、自分が保有する収益不動産の管理と本業であるマナー・コンサルティングを手掛けています。 「もともと給与所得以外に収入源を持つため、不動産投資に興味がありました。同じ金融機関に勤めていた現在の主人がすでに不動産投資をしていて、プラスアルファの収入を得ているのを見ていたのも刺激になりましたね」
当時のことは私もよく覚えています。Uさんは、
「私でも不動産投資、できるでしょうか?」 と質問されました。
私は逆に、「不動産投資をしたいんですか、したくないんですか?」とUさんに尋ねました。
「やりたいです!」
即答でした。そこで、不動産投資とはどういうことか、不動産投資をすると人生がどういうふうに変わるのか、私の経験をもとに説明しました。
Uさんはそれに対し、ご自分の収入や貯金、不動産投資の目的などについて話してくださり、「いまの自分で買える物件を」「月々手元にキャッシュが残るように」という希望をはっきりとおっしゃいました。
そうなれば、後はスムーズです。私の会社のネットワークを使ってUさんの条件に合う収益不動産を探し、半年後に「これは」という物件を2つ見つけました。
ひとつは横浜の軽量鉄骨造のアパート(6戸)、もうひとつは川崎の軽量鉄骨造のアパート(4戸)です。いずれも約3000万円で、合計6000万円でした。
このときは、スルガ銀行の不動産ローンを利用。30年返済が可能で、キャッシュフローが黒字になるからです。
さらに翌年、Uさんは役員秘書から広報に異動し、収入が1000万円超にアップしました。年収が上がると、買える収益不動産の幅が大きく広がります。
そこでUさんは、もう1件購入することを決断されました。東京都板橋区にある、東武東練馬駅から徒歩約10分のワンルームマンション(3階建て、15室)です。価格は1億3000万円で、このときもスルガ銀行でローンを組みました。
こうして3棟を所有したところで、Uさんは大手金融機関を退職。そして、かねて夢だったコンサルタント業を始めたのです。いまも、収益不動産からのキャッシュフローが月々20万円弱あり、役に立っているそうです。 「銀行に勤務していて信用力があるときに、収益不動産を買っておいて大正解でした。不動産投資で重要なのは、知識や経験ではありません。もちろんあればあったに越したことはないですが、初めて不動産投資をする人が十分な知識や経験を身につけるまで待っていたら、いつになるか分からないのではないでしょうか。
また、投資なのでリスクはもちろんあるでしょうが、それを自分ですべて解決しようとするのも無理。
それより重要なのは信頼できる専門家を見つけること。信頼できるプロの力を借りてリスクをヘッジするという発想のほうが合理的だと思います。
むしろ、自分に中途半端に知識があったら、自分で判断しようとしても迷ってしまい決断できなかったでしょう。とにかく一歩を踏み出したのが良かったと思います」
とはいえ、金融機関に勤務していただけあって、Uさんは資金計画のシミュレーションはしっかり行い、ローンの借り入れ条件についてもきちんとチェックしていました。 「収益不動産を持っていますというと驚かれることが多いですね。そして、私の体験を話すと、『私にもできるかな?』という反応が多い。不動産投資に興味を持つ女性は多いですよ。前の会社の先輩も、不動産投資の知識はほとんどなかったですが、さっそく2棟購入しました」
2億〜3億円の余裕資金を持っていても、1棟も買えないまま勉強を続けている人もいます。まず、一歩踏み出せるかどうかが、人生を変えるのです。
〈プロフィール〉- 年齢:39歳
- 職業:会社経営者
- 家族構成:夫
2007年3月 横浜の軽量鉄骨造のアパート(6戸)と川崎市の軽量鉄骨造のアパート(4戸)を購入 2008年1月 東京都板橋区にあるワンルームマンション(3階建て、15室)を購入 2008年3月 勤務先の外資系銀行を退職し、コンサルティング会社を設立
〈所有物件1〉- 所在地:神奈川県横浜市
- 種別:アパート(軽量鉄骨造、6戸)
- 土地面積:105㎡
- 購入時期:2007年3月
- 購入価格:3000万円
- 年間収入:304万円
- 利回り:10・13%
- 所在地:神奈川県川崎市
- 種別:マンション(鉄筋コンクリート造、ワンルーム15戸)
- 土地面積:71・5㎡
- 購入時期:2007年3月
- 購入価格:2900万円
- 年間収入:290万円
- 利回り:10・9%
- 所在地:東京都板橋区
- 種別:アパート(軽量鉄骨造、6戸)
- 建物面積:332㎡
- 購入時期:2008年1月
- 購入価格:1億3000万円
- 年間収入:123万円
- 利回り:9・46%