実際に動き出してみることが何より勉強になる

　収益不動産を選び、購入し、賃貸事業を行っていく上での各種手続きや注意点について述べてみます。

　まずお伝えしておきたいのは、不動産投資は実際にやってみないと分からないことが多いということです。

　不動産投資のやり方、スタイルはいろいろあります。不動産投資について解説している書籍も山ほどあります。そして、判断基準や指標についてもいろいろな意見があるのです。

　一つひとつ真に受けていると、迷うばかりでしょう。本人の年齢や資産背景、目指す収益額や事業規模、さらにいえば投資を行う地域や、その時の不動産市場の状況、金融機関の融資スタンスなども違うからです。

　そのため、不動産投資に興味があり、本を読んだりセミナーに参加したりしながら、なかなか踏み切れない人がほとんどです。ネットで物件を探し、収支計画を細かくシミュレーションしてみたものの、その結果をどのように判断していいか分からず、結局は見送るだけになってしまうのです。

　そもそも収益力、資産価値、利回りなどすべてにおいて１００点満点の物件を探しても、おそらく見つかることはないでしょう。

　厳しいことを言うようですが、不動産に詳しくない人がいくら物件を見ても、迷うばかりです。よく、エリアを決めて不動産会社を回り、いくつも見ているうちに、物件のチェックポイントや自分の判断基準が次第に見えてくるなどといいますが、そんなに簡単ではありません。

　それよりは、信頼できるプロを見つけ、そのアドバイスをもらうほうがよほど実践的かつ効果的です。