オーナー社長のための収益物件活用術 会社の経営安定、個人資産を防衛

第2章毎月の賃料で収入が安定。
万が一の経営危機も乗り切れる

《貯蓄》元金返済で含み益をどんどん増やせる

 収益物件の活用目的の2つ目は、貯蓄です。

 借り入れを伴うことが一般的な収益物件の活用においては、賃料収入から借入金の返済をしていきます。これは、物件の実質利回りと借入金の利回りの差(イールドギャップ)が取れるために可能であると先述しました。

 ポイントは、この借入金の返済において、賃料収入という原資から金利だけでなく元金までも返済できているということです。金利は経費の支払いですが、元金の返済は貯蓄と同じ効果があります。

 というのも、毎月の賃料収入から管理費や金利だけでなく元金も返済すれば、返済した元金の分だけ物件の取得原価が下がっていくからです。例えば1億円の借り入れで3000万円分の元金を返済していれば、物件が1億円で売却できたときに残債7000万円を返済しても3000万円の現金が残ります。ですから、元金の返済分だけ、賃料収入を使って毎月貯金をしていると考えられるわけです。

 これは、企業でいうところの含み益をどんどん増やしていくことと同じです。

 もちろん先述のとおり、キャッシュフローを得ながら貯蓄もできます。元金の返済にプラスでキャッシュフローがある場合は、その合計が投資回収です。ただし貯蓄に重きを置く場合は、イザというときに売りやすく、かつ物件価格が下がらない物件を優先的に選ぶとよいでしょう。

 なぜなら、必要なときに売却し、元金の返済部分、つまり貯蓄部分を現金化することが目的だからです。

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